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日記/2009-08-03

 

「あるフェミニストの告白」ナワル・エル・サーダウィ著

鳥居 千代加訳。

出版:未来社、1989年。

英題「MEMOIRS OF A WOMAN DOCTOR」

悲惨な人権侵害のエピソードてんこ盛りかと予想しつつ読んでみたらそうでもなくてちょっとホッとしました。

ただ、元の原稿からかなりたくさん削除された状態との事なので、削除された部分はすごかったのかもしれません。

著者はエジプト生まれの元女医さんで、この物語の主人公はエジプトの女医さんです。

著者が25歳の頃の作品で、主人公が幼少の頃から30歳位までのお話です。

結末には著者の願望も入ってるんだなと思うとほほえましくもあります。

日本で生まれ育った私からみると主人公はごく普通の女の子なのですが、当時のエジプト社会では変わり者だったのでしょう。

髪切っただけで親からビンタの嵐とか、今の日本では考えられないですよね。

印象に残った文は110頁の

「傲慢さが男をばかで低脳な生き物にする。」

でしょうか。

1文で主人公周辺の男性陣を表してると思います。

でも別に主人公は男嫌いではないんですよ。

傲慢でもばかでも無い男性に会いたいと願っているのです。

むしろ積極的に男性パートナーを求めていたりしますが、物知りな女性は嫌われるしなかなか相手が見つからないんですよね。

周りからは理想高すぎのわがまま女と思われているかんじ。

男性だけではなく、物事を考えようとしない回りの女性達への苛立ちも描かれています。

医者としての悩みも描かれていてこれは男女関係無しで共感出来るかと。

元画像

普通にエジプト女性の半生物語なので、人権侵害と闘う女性の物語を期待していた人には物足りないかと思います。

 ごはん

夏の大北海道市(大丸梅田店)

元画像

モカスワークル@タリーズ梅田スクエアビルディング店

元画像

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