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日記/2009-08-22

 

「ウイグルの叛乱」柘植 久慶著

出版:実業之日本社、2006年。

時は北京オリンピック前、反政府活動をするウイグル系テロ組織に協力する日本人作家の話。

主人公がテロ活動であってもウイグル独立を支援したくなった経緯を詳しく描いて欲しかったなあ。

主人公が知ったウイグルの実態の描写が無いので、読者が感情移入しにくいかも。

この小説の中のウイグル独立を目指すテロ組織には漢民族もいます。

ウイグルどうこうよりも政府が憎い、倒したいという事でテロ活動をする漢民族の農民とか。

テロはしちゃいけない事だとは思うけれど政府を憎む農民の気持ちはよくわかります。

あの漢人の農民のように、ウイグル人の状況も描いて欲しかったです。

元画像

私は主人公の中国観には全て同意です。

↓主人公のセリフより。

「中国の存在が地球の将来に、重大な危険をもたらすからですよ。資源をがぶ飲みにするあの国家は三つか四つに分裂させるのが、我が国の国益からも不可欠でしょう。」

でも周りが分裂させなくても、内部から自分で分裂すると思います。